わざとそう言って、探るように顔を覗いたけど、あいにく、なんの感情も読み取れない。
「そんなことキミに関係ないでしょ」
「そりゃそうだけど。ねぇ先輩、それなら放課後ボクと帰ろうよ?家まで送ってくから」
「結構です、キミと仲良くすると女子を敵にまわすし」
「なんだよ、それ」
しえり先輩は軽く流そうとしたけど、ボクは食い下がった。
「じゃあ誰にも見つからないように会おうよ?」
「………」
「内緒の関係。ボク、八尋先輩にも言わないから。共犯者になろう?ね?」
耳元でなるべく艶っぽく囁くと、先輩はボクをみて微笑んだ。
「キミってもの好きだよね。私みたいに面倒な女、みんな敬遠するのに」

