逆にとーたの瞳からは、攻撃的な怒りが消えて、かわりに驚いたような表情になった。
「……と、とーた…!?」
そして、食い入るように私を見たあと、こう呟いた。
「お前か……そう言やお前も伊藤優香だっけ」
「……!?」
(お前『も』!?…何それ、どういう意味!?)
でも、すこし考えて気づいた。
(もしかして、今とーたがキレたのは、私を優香だと思ったから!?)
優香が虎とキスしてると思って、あんなすごい勢いでやって来た。そして虎につかみかかった。
そうに違いないと思った。それならキレた理由も納得がつく。
けど同時に、胸の奥が痛んで、ガチガチと悲鳴を上げた。

