(またかよ)
そういや優香って1年の頃から、やたらとーたのことを訊いてくるけど、まだ惚れてんだ。
(告るか、諦めるか、できないモンかねぇ)
「お前昔からとーた命だもんねェ」
しみじみそう言うと、優香の頬が一瞬で赤くなった。いつもツンとしててプライドが高そうなのに、こんな顔もするのか。意外。
「そ、そ、そいうことじゃない………!」
「隠したってバレバレだよ。お前思ってより分かりやすいって。なんだよ、可愛いとこあんじゃん♪」
「バカにしないでくれる?」
「応援してあげたいけどォ、とーたもベタ惚れだからねぇ。"もうひとりの優香ちゃん"に」
「………ッ」
ユウカ。
その三文字で優香の顔が凍った。
(そうか。ライバルと同姓同名ってのキツいかもな)
そのときちょうど、昼休みの終了を知らせる鐘がスピーカーから流れた。でも話の途中だし、優香が気になって、
「なぁ次の授業オレとサボんない?」
考えるより先に誘っていた。

