そして約束どおり、約5分ほど時間を潰して美術室を出ると、廊下で見覚えあるうしろ姿を見つけた。
雪だ。隣には最近できたらしい、新しい彼女もいる。
(コイツら、なんでこんなとこいンだ?)
でも美術室の隣にある、準備室をチラッと見て、考える前にピンときた。
(ははーん……。雪のヤロー、スカした顔してやることやってんなー)
なんて思ってると、オレの足音に気づいたのか、雪が振り返り、ばっちりと目が合ってしまった。
「よぉ、何してんの、こんなとこで?」
「虎こそナニしてんの、こんなとこで」
からかうと雪の方もからかい返してきた。しれっとした顔でオレを睨んでる。
コイツは大人しそうに見えるけど、けっこう一筋縄じゃないかないヤツだ。
「アレ?なんか聞こえちゃった?ゴメンねー?」

