全てコイツには見透かされてしまう。 「さ、帰ろ?店長には話つけてるから」 「は?え、え?」 状況がいまいち理解できないまま、ニコニコ笑顔を崩さない佐伯に腕を引かれ、従業員屋に連れて行かれる。 何から何まで佐伯の思うがままだ。 「あら、ののかちゃん、蓮琉くん。まだ居たのね。気をつけて帰ってね」 たまたま従業員室の扉前で店長と出会ったのだが、本当に佐伯が話をつけていたみたいでもう帰ることを許しているような口ぶりだった。 「お、お先に失礼します……。お疲れ様でした」