「それはこっちの台詞だよ。クソデブ」 「……なっ」 危ないのはどちらなのか。 太った男に対して佐伯が突き出したのはナイフ。 気絶させるか命を奪うか。 …………どう考えも後者の方が危ない訳で。 形勢逆転、太った男は冷や汗を流しながら呆気にとられ、佐伯は怒りの無表情でそんな太った男に冷ややかな視線を送っていた。 「彼女を解放して」 「はっ、はいっ」 冷たい瞳の佐伯に言われるがままに返事をして太った男がポケットから鍵を出す。 そして… カチャッ、カチャッ 私の首輪と手錠の鍵を開けた。