ベルは出かける前とは違う、見たことのないワンピースを着て、これまた見覚えのないネックレスを胸元に輝かせていた。
どちらも可憐なベルによく似合う淡くて優しい色、デザインで、ジェミロはその姿に目を細めた。

「……お前からのプレゼントってこれか?」

「ん? まぁな」

満足げにレイは笑う。

「おねぇ、レイがくれたの!
似合うかな?」

照れたように笑顔を浮かべるベルに、勿論似合ってる、と返事をして、ジェミロは彼女のグラスにピンクの液体を注いだ。
皆のグラスも満たされ、いよいよパーティの始まりだ。

「え~っと、まぁ色々言いたいことはあるけど面倒くさいから取り敢えず乾杯!」

「乾杯!」

「挨拶雑すぎ。ま、いいか、乾杯」

「おねぇ、これってアルコール? だよね?
わたし本当に呑んで良いの? 良いんだよね?」

皆、グラスを掲げ、そして口へと運んだ。