しかも公園のベンチで寝るハメになった、と肩をすくめる彼に、ベルはすまなそうに言った。

「な、なんかごめんね……?」

「良いって。ベルちゃんは悪くない。
レイが非情なだけだから」

さっきからただでさえ仲よさげな二人の様子にムカついているのに。
気遣い合う二人にレイはますます面白くない気持ちになり、ぷいと顔をそらせた。

「お~。みんな起きてたか。
呼びに行こうかと思ったとこだった、丁度良いな。
飯食うだろ? 降りてこいよ」

廊下で喋っていると、下からジェミロがこちらを見上げて皆を呼ぶ声が聞こえてきた。

「あ、おねぇ、手伝う!」

ベルは真っ先に階段を降りていった。
男二人もベルの後ろからのろのろと着いて歩く。