「ベルちゃん、お久しぶり。
大体の話はレイから聞いたけど、まさかこんな町で酒屋のウエイトレスしてたなんて、驚いた。
しかも記憶、まだ全部戻ってないって?」

「ご、ごめんね……?
昨日色々思い出したんだけど、全部じゃなくて……。
ああでも、メロゥのことも、レイのことも、思い出したから……!」

2人は抱きしめ合って、本当の兄妹のように再会を喜んだ。
微笑ましい光景の中、一人、目を釣り上げているレイ。

「おいこらメロゥ、お前やっぱ公園で寝れば?
むしろ砂漠の真ん中で転がってれば?」

「……けっ! ナイト様、嫉妬ですか?」

けけっと笑いながらメロゥは優しくベルを抱きしめる腕を離した。
この癖のある笑い方、覚えてるかも……。
ベルは嬉しくなってますますメロゥに抱きついた。