「……!
これは……!」

「わた……し……?」

肖像画を見つめて、ジェミロもベルも声を上げた。

「ええ、貴女様です。
6歳のお誕生日に記念として、女王様が絵師に描かせたものです」

絵の中の少女は、高価そうなドレスに身を包み、髪を結わえ、こちらに愛くるしい笑顔を向けている。
今のベルとは格好も年齢も全く違うが、はちみつ色の髪に、世にも珍しい紫の瞳。
そしてなによりその表情が、明らかに同一人物だ。

「えっと、そっくりさん、とか……」

動揺した様子で、ベルが言う。