「べ、ベル、眩しいから! さっきくらいが丁度良いから!」

「え?」

下を向いて目をつむっていたベルが顔を上げると、2人が眩しそうに目を細めていた。
先程まで淡くて優しいオレンジだった室内は、真夏の一番日が高い時間帯のように、白く明るい光に照らされていた。

「ご、ごめん! まさかこんなに明るくなるなんてっ! 
ちょっと思っただけなのにっ!」

慌てて再度イメージを膨らませ、元の落ち着いた部屋に戻したのだった。

「灯すというか、照らすって感じだったな」

「ちょっとであそこまで明るくなるのか……! また、ベルの力の強さを見せつけられたな」

今日はあっさりと城を創り上げ、またあっさりと城内の光を調整してしまった。

「わたしの力を城に分散させてるってことが、今、身にしみてわかったかも……」

ベルは困ったように苦笑いを浮かべた。、