ベル姫様と溺愛ナイト様

「うん、早く帰って寝ないとね……」

ベルがそう言った瞬間、光が2人を包んだ。
淡い金と紫と白が混ざったような、不思議な光だ。

そして、2人は忽然と消えた。
言葉の通り、消えたのだ。

「おいおい、マジかよ……。
まぁ神秘の力だからな、不思議ではない、のか……?

って、今の誰にも見られてないだろうな?」

木陰に駆け寄って、それからメロゥは慌てて周囲を見渡した。

良かった、どうやら今の不思議な現象は、誰にも見られてはいないようだ。
只でさえ目立つ2人が、これ以上目立ってしまっては町に居づらくなる。

ホッと胸をなで下ろして顔を上げたメロゥは、さっきまで座っていたベンチに荷物を発見した。
それは、いつもジェミロが持たせてくれる昼のバスケットだった。