ベル姫様と溺愛ナイト様

「俺が助けたかったけど、今回は仕方ないな……。
これでいちゃついてなければもっと良かったんだけど」

「え? いちゃついてる……?」

きょとんとしたベルの顔に、レイはぐったりと肩を落とした。

「……自覚なさすぎ。こっちにおいで」

「う、うん……?」

言われるがままにさっきよりも近づくと、いきなり抱きしめられた。
抱きしめられたことに戸惑いつつも、ベルはあることに気がついた。

「わっ! 熱いっ!
レイっ! 体がすっごく熱いよ! 早く帰って寝ないとっ!」

大変、大変と騒ぐベルに、ベンチに座っていたメロゥも立ち上がって、レイの額に自分の掌を当てた。

「本当だ。すごい熱……。無理するなよ。
大丈夫か? 送ろうか?」

「……良い。ベルと二人で帰る」

抱きしめた腕の中のベルを名残惜しそうに離して、レイはその手を握りしめた。