ベル姫様と溺愛ナイト様

「ま、今は仕方ないな。
記憶が途切れている上に、力の使い方も分かっていないから不安定なんだろ。
そのうち使いこなせるようになるかもな」

そうなのかな? と、暫く考え込むベルを、メロゥは優しく隣で見守っていた。

ベルは、メロゥといる時間が心地良い。
まだ全ては拭えないけれど、さっきまでの恐怖もメロゥといることで多少薄れた。
メロゥは本当に、ベルからすると頼れる兄的存在だ。

おねぇとメロゥがもしくっついて結婚でもしたら、本当に家族になれるなぁ。
本当にお兄さんだなぁ、あ、おにぃって呼ぼうか? なんて考えているうちに、さっきまでの恐怖はほとんど消えかけていた。

「メロゥ……!」

「げ、でた。狂犬」

ベルの頭を撫でるメロゥを、いつからそこにいたのか、レイが庭の入口から睨んでいた。