ポンッ
ふいに頭に手が置かれた。
「いや、こいつが恋とかむりむり、それに俺ら幼馴染なだけでなんともねーし」
そう言って龍が話に割り込んできた。
龍はいつもこうだ。私の気持ちなんてしらないくせになにかといじってくる。
「そんなことないもん!!私だって好きな人ぐらいいるしー!」
(あーもう!なんでいつもこんな可愛くないこと言っちゃうんだろう…。)
「お、誰だよ」
そう言って顔を覗き込まれる。
私はとっさに顔を背ける。
(ち、ちかいよ〜///)
「べ、別に誰でもいーでしょ」
焦って声が裏返ってしまった。
すると楓が
「はい、そこのお二人さん。私を差し置いていちゃつかないの!」
「いちゃついてないし(ねーし)!!」
息ぴったりの言葉に楓もプッと吹き出してしまったようだ。