アースは背中に背負ってきた剣を慣れた手つきで取り外す。
マンヌの方を見ると、マンヌも仕方がないといったような顔で自分の剣を手に取っていた。
アースは性格的に、向上心が旺盛であったため、自分の技術が上がることは彼にとって嬉しいことである。
まぁ、勉強は別であるが………
「さぁ、始めようか!まずはどのくらいの腕か見せてもらわないとな。」
意地が悪そうに笑うマンヌが手をアースへと向けて、ひらひらと振って挑発する。
アースはそれを見て、楽しげに顔を歪ませる。
マンヌ、天帝の親衛隊隊長であった彼に稽古をしてもらえることは、なかなかないことなのだ。
アースは気を引き締めて、剣を中段に構える。
マンヌが同じように構えるのを見届けて、走りだした。

