空は闇に薄れ、あと数分もすれば、完全に闇に呑まれるだろう。


光を失いつつある細い、建物の間の路地を、アースは小走りに駆けていく。





思っていたより、時間をとられてしまった。



………あのクソ教師

さっきまで、テストのことでしつこく話しかけられ、なかなか帰してもらえなかったことを思い出し、ため息を吐き出しながらポツリと呟く。




その言葉も、光を呑み込もうとじわじわと染みだした闇に溶け込んでしまう。






細い路地を抜け、店頭が並ぶ通りに出た。


そこでアースはやっと普段のペースで歩き始めた。