「先生のお呼び出しとは、お気の毒だね」
本当に気の毒とは思っていないような、冷たい声だ。
黒い影の正体はわかった。
アースは自分に投げ掛けられた言葉に、さらに目を細めた…………
黒い影が教室へと入ってきた。
一歩、また一歩とアースに近づいてくる。
黒い影は、アースの目の前で立ち止まった。
「先生のお呼び出しなんて、テストで主席をとっていい気になってたんじゃないか?」
黒い影………ルイスが馬鹿にしたように笑う。
「さぁ、どうかな?」
ルイスはこの、顔色ひとつ変えずに冷静に言い返すところが嫌いなのだ。

