これほどまでに人を疑い、これほどまでに人を信じたいと強く願ったことは、今までに一度もない。 カギがガチャりと閉まる。用務員さんの足音が離れていき、辺りはは静寂に包まれた。 そして、18:30のチャイムが鳴る。今日一日の終わりを告げるチャイムであり、判決を下す前の裁判長の小槌のようにも聴こえた。 神様なんていない。でも、信じたい。 祈りたい。