「椅子を投げたら、クラスは静まる。そこで香澄さんはカッターを取り出す。そして、オレに向かって刺せばいい。血ノリは、これだ。」
敦くんはビニール袋に入った血ノリを取り出した。
本当のシナリオでは、これを私が身に付けることになる。
「そして、香澄さんは、カッターをその場に落として、屋上へ逃げる。青山は、オレに駆け寄って、保健室へ連れていくフリをして2人で教室を出る。そして、始業のチャイムで3人何事も無かったかのように着席し、授業を受けるって算段だ。」
「元生徒会長の権限で、僕たちが教室に戻った後に、『テッテレー♪』みたいなSEを入れるかい?」
「そりゃいい! ヤツらきっと驚くぜ? そうだな、擬音にしたら『キョトン』ってところか?」
私たち3人は、笑った。何も青山くんの案が名案だったからじゃない。
明日が楽しみで、ドキドキでたまらない、興奮からくる笑いだったと思う。



