「賢くないわね、アナタ。」北條さんは吐き捨てるように言った。
「そんな足掻きをするより、どうして私がアナタたちの自作自演に気付いたか。そして、どうしてそのメンバーがわかったか知りたくないの?」
もう引き返せない。彼女をここから下に突き落として殺すしか戻る道はない。
突き落として……殺す?
いやいや、冷静になれ。クール、クール、クール……。
そんなことをして何になる? 私と北條さんが一緒に屋上へ向かった姿はみんな見ている。
殺したところで、疑われて、捕まるだけだ。
冷静になれ! そんなことを、それこそこんな大事な時期にするべきじゃない!
それに、証拠隠滅は、彼女の推理を聞いてからでも遅くはない。まずくなりそうになったら、その時、殺せばいい。
最終手段。切り札として取っておこう。



