「これ、お前が書いたんだろ?」 ロックミュージシャンを思わせるしゃがれた声が丸められた紙くずと共に、私の頭上から降って来た。 それは突然のことで、呆気にとられるとはこのこと。 丸められた紙くずよりも、頭上の声の主が気になって、見上げると、そこには階段の手すりに両手を乗せて、さらにその上に顎を乗せた一人の男子がニヤニヤ笑っていた。 「わかるぜ? ああ、わかる。その顔は誰がどう見たって困惑した顔だ。擬音で表すなら、『キョトン』といったところか?」 「ご明察。」心の中で呟いた。