「あーあ、負けた、負けた。」
敦くんは匙を投げたようにアスファルトの上に寝転がった。
「負け負け。ルーズ。思惑がバレた今、クラスをぶっ壊そうなんてンなこと出来ねえよ。」
敦くんにしては珍しい反応というか、諦めが早いというか……これはハッタリなのか?
「なあ、どう思う? 香澄さん。これだけ頭のキレてて、オマケに先公のお気に入りだ。ンなヤツを相手にこれ以上、クラスをぶっ壊そうなんて思えるか?」
決まってる。敵わない。
私よりも頭の良い敦くんがここまで投げやりになるなんて、よっぽどだ。
そりゃ、付き合いは短いけれど、それにしても異常だ。
何か裏がありそうな気がする。
敦くんは、何かしらの切り札を隠しているんじゃないのか。
切り札……私はこんな時に、ある言葉を思い出していた。



