「簡単さ。まあ、盗聴器からの声を聞けばおおよそ誰が何をしようとしているか掴める。階段を見張っていてもいい。しかし、生徒会は今、引き継ぎで忙しくてね。とても、一日や二日じゃ出来ないんだよ……この意味、わかるかい?」
「……居残り。」
私の呟きに青山くんは親指を立てた。
「特例措置さ。キミたちの決行を盗聴器で聞いて、それに合わせて校内宿泊届を出した。あとは、キミたちが屋上へ向かった後、開けっ放しの教室にあったラクガキを消し、机や椅子を元に戻し終えたタイミングで、用務員さんと会ったよ。『宿泊届を出してまして、マスターキーを借りて開けました。』そう言えば、用務員さんも納得してくれたよ。そして、何事も無かったかのような教室を眺め、生徒会室に戻ったわけさ。」
筋が通っていて、完璧な計画だった。
欠伸をしている青山くんは、敦くんよりも一枚上手だ。



