「……生徒会長。」



敦くんから「生徒会長」と呼ばれた男子は、タップをブレザーの下に着ているベストのポケットに仕舞い、両手を広げて空を仰いだ。



「そうさ。僕だ。誰よりも平和を、そして、正義を好む男、青山維新。」そう言って、独特な間を取って、



「まあ、正式には『元』生徒会長だけどね?」



バカにしたような微笑みを私たちに向けた。