私達の学校では、今の時期に少し遅い学園祭がある。



明日の学園祭を迎える中、私達のクラスで出店などの準備をしていた。



「実夕―!」



菜々に呼ばれて私は振り返る。



「菜々…何?」



「呼び出しかかったよ~」



「えっ?…あっ…」



見ると、菜々の後ろに聖花先輩が立っていた。



「聖花先輩?」



「実夕ちゃん、ちょっといい?」



「あっ…でも…」



全校生徒がバラバラに出ているとはいえ、一応クラスの準備中だしな……どうしよう?



「実夕、ここはいいからちょっとぐらい行ってきなよ?」



「菜々…でもっ」



「それに何かいい情報入るかもしれないしっ」



「はっ?情報…?」



菜々はコソッと私にそう言ってきた。菜々が欲しいのはやっぱり情報か……まったくこの子は。



「ねっ?行ってきなよ~」