おそらくニ年の先輩の固まりの中に、勇斗がいた。 「はぁ―…」 私はため息をついた。 高校に入ってまた近所でも顔を合わすのに、学校でも顔を合わすなんて…(でも地元の子はほとんどこの高校に入るし…) けど正直、最悪! けど…おそらくそう思ってるのは私だけ。 だって、 「やっぱり勇斗先輩カッコイイよね~?」 「はっ…?」 「だって、あの端正な顔立ちに長身!いつも男子の中心にいるし、女友達も多いらしいよ?」 「ふーん…」 菜々の言葉に、私は気のない返事を返す。