「そうだ、今週末にも練習試合があるんだよ、良かったら見に来れば?」
「えっ!?い…行くわけないですよっ」
「ははっ、だよな?」
「すみません、でもバスケ部のことは応援してます」
「おぅサンキュ、あっ…来たみたいだよ?辞書」
「へっ?辞書?」
私が圭介先輩の視線の先を見ると、ちょうど勇斗が友達と一緒に歩いてきた。
「あれ実夕、おまえこんなところで何してんの?」
「なっ…何ってあんたね―!」
私が詰め寄ろうとすると、圭介先輩が勇斗に向かって言った。
「勇斗、おまえ実夕ちゃんに辞書貸してるんだろ?困ってるぞ」
「あ~そうだった、悪い悪い」
勇斗は軽くそう言うと、教室に入り自分の机の中を探し出した。

