「ヤバイ!始まったっ?」
音の先を見ると、夜空に大輪の花火が浮かんだ。
「ウソ~勇斗どこ?人がいっぱいで分かんないっ……携帯も聞こえないだろうし」
私は上手く走れない足で、花火が上がる中しばらく勇斗を探すけど、勇斗は見つからない。
その時、
「…痛っ!!」
何かにつまづき、私は膝をつきこけてしまった。
「はぁ―…勇斗どこよ?ダメだ…やっぱり慣れないもの着るからっ……」
そのまま、起き上がらず…私がうつむいていると、目の前に手ではなく、携帯を差し出された。
「……っ!?携帯?…」
そして私が見上げると…。
「……勇斗っ?」
携帯を差し出したのは勇斗だった。
勇斗は少し睨みながら口を開く。
「今何時だ?」
「えっ…?8:10分…?」
私が勇斗の携帯を見ながらそう答えると、勇斗は携帯をしまった。

