恋のシャッター



しばらく写真を眺めていると……菜々から着信が入る。



「もしもし?菜々?」



『実夕、今家だよね?』



「うん、そうだけど?」



『花火大会の前にちょっと実夕の家行っていい?』



「えっ?何で?菜々デートじゃ?」



『ちょっと実夕に大事な用事があるのよっ』



「私に?」



そして夕方、



菜々が家に来ると突然部屋に上がり込み、持っていた手提げ袋から何かを取り出した。



「……それって…?」



「そう!ゆ・か・たっ!やっぱり花火デートにはこれでしょ~」



「えー?でも何で?」



「お姉ちゃんから借りたのよっ」



「菜々のは?」



「私はいいのっ、これは実夕に着てほしいんだ、実夕の顔立ちと雰囲気に似合いそうな薄紫のねっ?かわいいでしょ?」



「うん…でもどうして私に?菜々が着たらいいのに…私はそんなの似合わないし……」