「ちょっと勇斗っ!なんなのよ、チャーハンって―?」
校舎を出た頃、私は勇斗にそう聞いた、すると勇斗はまだ私の腕を掴んだままで口を開く。
「前に約束しただろ?それぐらい作れるって、だから今日作れよっ」
「えー?何で今日?…っていうか南先輩に悪い…」
「アホかっ、もう南とニ人で帰らせるかよっ」
「えっ?……何でよ?」
私がそう聞き返すと、勇斗は少し呆れた顔をした。
「おまえ…本当に気づいてねーの?鈍すぎ…」
「はっ!?」
「あ―そうだわっ、本当~におまえは鈍い!」
「…なっ…!?」
けど、そのままニ人の空気が止まってしまい、勇斗の目を見てるのが辛くなった私は、勇斗から視線をずらした。