「けど小さい頃と違って、二人きりは初めてだぞ?」
「…何もないでしょ?私達に」
「あっそ?じゃあ…拓真だったら何かあったわけ?」
「はっ?……そんなの…分かるわけないでしょ?」
「……ふーん」
……いきなり何聞くわけ?コイツ。
少し…ビックリした。
すると勇斗は、あくびをしながらキッチンに立ちお湯を沸かし始めた。
コーヒーでも飲んでいくのかコイツ?……図々しいヤツ。
私も歯磨きをしに洗面所に入った。
顔も洗って洗面所から出ると、勇斗はコーヒーをテーブルに置いたままパンを食べていた。
「ちょっとちょっと~勝手に朝食まで済ませてかないでよ?」
「え~?いいじゃんかよケチ、もう食ってるし」
「はぁ―…ったく」
勇斗に向かってため息をこぼすと、私もココアを飲むためキッチンに向かった。