南先輩って…口数は少ないけど、本当は優しい人なのかも。
少し斜め前を歩く南先輩を横目に、私はそう思った。
すると南先輩が少し私の方を振り返って、静かに口にした。
「俺さ…好きかも…」
「え…?……ポテチですか?」
「ぷはっ…いや違うよ、高菜みたいなタイプ好きかもって意味だよ」
南先輩は少し笑って、そんな風に言ってきた。
「………。」
どういう意味か分からず、私はしばらく何も言えずにいた。
答えに戸惑っていると、南先輩は少し照れたようで前を向いた。
「……行こうか?」
「……はい」
ビックリした……何て言ったらいいか分からなかった。
“好きかも”って言葉って少しドキッとする。
深い意味なんてないのに……一日に二回もドキッとさせられた気分だな。

