Drinking Dance

「あ、そこはここがですね…」

星崎さんは騒いでいる同僚の元へ駆け寄ると、丁寧に説明を始めた。

私と同じ3日連続で会社に泊まり込み状態になっていると言うのに、星崎さんはキビキビと動き回っている。

30歳を過ぎたら徹夜はもっと厳しいはずなのに、星崎さんはそれをモノともしないと言った様子である。

キビキビとあちこちを動き回っている彼の姿を見ていたら、
「私も頑張らなきゃ!」

さっきまでのイラつきは消えていた。

大変なのは一緒だ。

厳しいのは一緒だ。

こんなところで騒いで怒鳴ったって、期限はあっと言う間にやってくる。

カチャカチャとキーボードをたたいて勤しんでいたら、
「はい、紅茶とおにぎりです」

その声に視線を向けると、星崎さんがペットボトルのストレートティーとおにぎりを差し出していた。