Drinking Dance

「いいんじゃないですか?

手を繋ぐって言うのは、ものすごい1歩を踏んでいると思いますよ」

私は言った。

「また今日もドトールで待っていてくれますか?」

彼がそう言うことは、今日も恋愛指南をよろしくお願いしますと言うことである。

「今日は2階のカフェで待ちあわせをしませんか?」

私は言った。

「2階ですか?」

星崎さんは何でとでも言うように聞き返してきた。

「今日発売された限定フラペチーノが飲みたい気分なので…って、ダメですかね?」

私はハハッと、乾いた笑いをした。

「まあ、いいですよ。

今日はカフェで待ちましょう」

星崎さんはそう言うと、箸でたまご焼きをつまんだ。