梶さんが出社して来た。いつもより、早い時間だ。
「おはよう、広瀬。今日は、早いな。」
「梶さんこそ、いつもより早いじゃないですか。」
私は、軽口を言ったつもりだったけど、梶さんは笑っていない。
「エレベーターの前で、生田にも会ったよ。二人で、早朝出勤か?」
「別に、たまたまです。私は、次のイベントの準備をしてただけですよ。」
「そうか。何か嫌な言い方をしてすまなかった。」
私は梶さんに、今朝作成した資料をメールで送った。
「一応、資料を作成したので、確認をお願いします。
まだ、概要でだけなので、詰めなければならない詳細も沢山ありますけど、順次、肉付けしていく予定です。」
そうメールを打ち、資料を添付して送信ボタンを押すと、直ぐに返信が来た。
近くにいるのに何故メール?と思いながら、返信メールを開いてみる。
「今日、何時に出社した?昨日はなかったはずの資料がもうできてるのは、どういう事だ?」
しまった・・・。
1課の仕事を疎かにしないという意味だったのだけれど、今の梶さんには、裏目に出てしまったみたいだ。
梶さんが、私のデスクに近づいて来る。
「どうして、3課のために広瀬がそこまでやる必要があるんだ。俺は、営業部として、他の課を助けるのは、当然だと思っている。だが、3課のメンバーが殆ど何もしていないのに、広瀬がここまでやる必要があるのかな。これじゃあ、今後の3課のためにもならないだろ。」
梶さんの言っていることは、ごもっともな正論だ。
「はい、すみません。ただ、今回は山根さんのことがあったから、つい、私情を挟んでしまっているかもしれません。山根さんには、色んな意味でいつも助けてもらってるので。こんな時ぐらいは、山根さんの役に立ちたいと思って。」
「そうか、本当に山根のためだけか。」
ここで、生田君の役に立ちたいとは、絶対言ってはいけない気がした。
「はい、山根さんは今日も熱があるみたいなのに、
それでも会社に来るっていうのを、必死で止めたところなんです。」
「広瀬達が仲良いのも知ってるし、お互い、仕事上でもいいパートナーだってことも分かってるつもりだ。ただ、無理だけはするなよ。それと、山根さんが元気になったら、広瀬は通常業務に戻る様に。」
何とか、梶さんの許しを得られた様でホッとした。
これで3課の仕事も手伝える。
「おはよう、広瀬。今日は、早いな。」
「梶さんこそ、いつもより早いじゃないですか。」
私は、軽口を言ったつもりだったけど、梶さんは笑っていない。
「エレベーターの前で、生田にも会ったよ。二人で、早朝出勤か?」
「別に、たまたまです。私は、次のイベントの準備をしてただけですよ。」
「そうか。何か嫌な言い方をしてすまなかった。」
私は梶さんに、今朝作成した資料をメールで送った。
「一応、資料を作成したので、確認をお願いします。
まだ、概要でだけなので、詰めなければならない詳細も沢山ありますけど、順次、肉付けしていく予定です。」
そうメールを打ち、資料を添付して送信ボタンを押すと、直ぐに返信が来た。
近くにいるのに何故メール?と思いながら、返信メールを開いてみる。
「今日、何時に出社した?昨日はなかったはずの資料がもうできてるのは、どういう事だ?」
しまった・・・。
1課の仕事を疎かにしないという意味だったのだけれど、今の梶さんには、裏目に出てしまったみたいだ。
梶さんが、私のデスクに近づいて来る。
「どうして、3課のために広瀬がそこまでやる必要があるんだ。俺は、営業部として、他の課を助けるのは、当然だと思っている。だが、3課のメンバーが殆ど何もしていないのに、広瀬がここまでやる必要があるのかな。これじゃあ、今後の3課のためにもならないだろ。」
梶さんの言っていることは、ごもっともな正論だ。
「はい、すみません。ただ、今回は山根さんのことがあったから、つい、私情を挟んでしまっているかもしれません。山根さんには、色んな意味でいつも助けてもらってるので。こんな時ぐらいは、山根さんの役に立ちたいと思って。」
「そうか、本当に山根のためだけか。」
ここで、生田君の役に立ちたいとは、絶対言ってはいけない気がした。
「はい、山根さんは今日も熱があるみたいなのに、
それでも会社に来るっていうのを、必死で止めたところなんです。」
「広瀬達が仲良いのも知ってるし、お互い、仕事上でもいいパートナーだってことも分かってるつもりだ。ただ、無理だけはするなよ。それと、山根さんが元気になったら、広瀬は通常業務に戻る様に。」
何とか、梶さんの許しを得られた様でホッとした。
これで3課の仕事も手伝える。



