「葵ちゃんのせいじゃないよ。
あやまんないで」

にっこり笑ったら、葵ちゃんがぽろぽろ泣き出した。

「だって、なんとなく嫌な気はしてたんだもん。
なのに萌花ひとりにして。
宮野先輩から頼まれてるのにー」

「葵ちゃん?」

「萌花になんかあったら、私、どうしていいのかわかんないよー」

ぼろぼろ泣いてる葵ちゃんをぎゅっと抱きしめる。

いつも、いつも。
私になんかある度に、責任感じてしまう葵ちゃん。

「あのね?
私、ぼーっとしてるでしょ?
でも、葵ちゃんがいつも気を付けてくれてるから、ちゃんと学校生活送れてるんだと思うんだー。
葵ちゃんには感謝してるよ」

「もえかー」

葵ちゃんはますます泣き出してしまって困ってしまう。