ゆっくりとプリントを拾う私に、明石くんも一緒に拾ってくれる。

うるさい、ばくばくという音。

それ以外、よく聞こえない。

「これで揃ったけど……。
うん、汚れてないみたいだし、大丈夫だね」

トントン、机の上でプリントを揃えると、明石くんが渡してくれた。

レンズの奥の、細められた目。

一瞬、また手がふれて、するりと撫でて離れる。

 バサバサバサバサ……。

「宮野?ほんと、なにやってるの?」

「……あ、うん」

明石くんがプリントを拾うのを、ただ突っ立って見てた。

……あれ?
私いま、なにやってるんだっけ?