夜のキャンプファイヤー。
私は立っているのがつらいから、副委員長の岩田くんにお任せ。
いや、私は普通に委員の仕事をするつもりだったんだけど。

「宮野は足を痛めてるから、岩田がやれ。
だいたいおまえ、いつも宮野任せでほとんど仕事してないだろ。
今日くらい働け」

上から目線――いや、教師なんだから当たり前なんだけど――で杉本先生が渋る岩田くんに押しつけた。

私はというと、足に障ると困るって、外に持ち出された椅子で、なぜか教師の列のところに座ってる。

「杉本先生?
別にクラスのところでもかまわないんじゃ?」

隣に立つ杉本先生の袖を引いて見上げると、なぜか先生は口元を手で覆って視線を逸らした。

「……可愛すぎ」

「はい?」

よく聞き取れなくて首を傾げたら、あたまぽんぽんされた。