杉本先生の手が私の靴を脱がすと、足首はすでに腫れ上がっていた。
それに、少し動かされるだけで激痛が走る。

「とりあえずテーピングで固定する。
おぶってやりたいがこのあたりでは無理だ。
もう少し、頑張って歩け。
荷物は……明石が持ってやれ」

「はい」

学生時代はバスケ部だったっていうだけあって、杉本先生は手際よく私の足にテープを巻いていった。

終わると、靴を履かせて私を立たせる。

荷物はすでに、明石くんの手に。

痛い足を庇いながらの歩行はつらい。

葵ちゃんは完全に心配顔だし、杉本先生は私が少しでも足に負担をかけないように気を配ってくれてるから、大変だし。
明石くんも心配そうに何度も振り返る。

ある程度下山すると、杉本先生がおぶってくれた。

「すみません……」