葵ちゃんも明石くんも、頷いてくれたけど。

「あ、なに萌花の荷物持ってんだよ、おまえ!」

「男の僕が持った方がいいに決まってるだろ」

私の前で争い始めたふたりがおかしくて。
思わず笑いが漏れる。

「もう!萌花、なに笑ってんの?」

「それだけ元気があれば大丈夫だな」

三人でちょっとだけ笑って、再び歩き始める。

……このあと無事に、頂上までたどり着けました。