明石くんと一緒に帰る。
まっすぐ帰るのかと思ったら、誘導されて近くの公園にきた。

「宮野、さ」

「えっ、あっ、うん、なに?」

並んで座ったベンチ。
慌てて明石くんを見上げると、くすりと笑われた。
というか、今日は笑われてばかりだ。

「このあいだの返事」

「あのね、その、もうちょっと……」

返事を聞かれてさらに焦る。

……だけど。

「返事、待って欲しい?」

「……うん」

俯いた足下には長い影。
影は手を繋いでてすごく、仲がよさそう。