次の日はわざわざ、お兄ちゃんが学校まで送ってくれた。

熱も下がってたし、大丈夫だっていうのに、
「なんかあったらすぐ、連絡しろ」
って超心配してて。

なかなか車から降ろしてくれないし、降りたら降りたでなかなか手を離してくれないし。

すっごいまわりから注目されて恥ずかしかったよ。

「萌花ー、もう大丈夫?」

教室に行くと、葵ちゃんが駆け寄ってきた。
なんだかちょっと、心配顔。

「うん。全然平気。
ごめんね、昨日は」

葵ちゃんの心配を吹き飛ばすように笑顔で返す。

「ま、まぶしい!萌花の笑顔、まぶしすぎるよー」

そんなことを云いながら、葵ちゃんが抱きついてきた。
私のほっぺをぷにぷにしながら、嬉しそうに笑ってる。

「萌花、可愛いー。
食べちゃいたいくらいだよ」