じゃあね、とか云いながら、島津先生は笑いをこらえてる。
というか、笑い上戸なのによくこんな仕事してられるな、ってちょっと思う。

帰るとベッドに押し込まれた。

寝てろって。

でももう、熱も下がってると……思うんだけど。

「萌花、ちゃんと寝てるかー?」

「お兄ちゃんのエッチ!」

着替えてる最中に入ってきたお兄ちゃんに、クッションを投げつける。
とりあえずお兄ちゃんは一度部屋の外に出たので、大急ぎで着替えて声をかけた。

「……いいよ」

「おー。
……大丈夫か?」

ベッドに座ってた私の目の前にしゃがんだお兄ちゃんの手が、そっと頬にふれる。