「宮野は俺のものに決まってるだろ」

不遜な杉本先生の笑顔。

……いつ、決まったんですか?それ。

でもそんなつっこみはできなくて。
ゴクリと唾を飲み込んで、先生の顔を見つめて次の言葉を待っていた。

「だって、クラス委員なんて、担任のものだろうが。
俺の召使い。
当たり前、だろ?」

「……なんか酷い、です」

ふふん、なぜか得意げな杉本先生に腹が立つ。

……召使い?
だから自分の代わりにアンケートの統計なんかやらせて、平気なんですね。

「……まあ、もっとも」

後ろから、するりと杉本先生の手が私の頬を撫でる。
びくりと震えた私にかまわず、顎に手をかけると自分の方を向かせた。