「僕、宮野から欲しいプレゼントがあるんだよね」

「え?」

振り返ってレンズ越しに明石くんの瞳を見つめる。

「……萌花」

掠れた、明石くんの声に名前で呼ばれて、ゆっくりと目を閉じた。

明石くんの顔が近づいてきて……唇が、私の唇に、ふれる。

再び目を開けると、視線のあった、レンズの向こうの瞳が眩しそうに細くなる。

「好きだよ、萌花」

「私も明石くんが好き」

そのままいつまでも、ふたりで地上の星を眺めてた。




【終】