「……宮野?」

「あやまらないでください。
私だってただ誰かに守って欲しくて、そんな先生の気持ち、利用しただけなんですから」

青に変わると先生は黙ったまま車を走らせた。
そのままふたりずっと無言で、私の家が見えてきたころ。

「……ありがとう、宮野」

ぽつりと呟いた先生の顔は、なぜか幸せそうだった。