翌日。
いつもなら眠ってる昼間に目が覚めた。

ぺたぺたと歩いて置いてあるペットボトルを開ける。
喉の渇きが癒えると、部屋の隅に置いてあるボストンバッグが目に入った。

……勉強、しなきゃ。

ここに来てから一度も思ったことのない考えが唐突に浮かぶ。
バッグを開けると、着替えと一緒に教科書が入れてあった。
置いてある小さなテーブルにそれを広げると、私は勉強を始めた。

「ただい、……ま」

「おかえりなさい」

暗くなると先生がいつものようにコンビの袋とケーキの箱を下げて帰ってきた。

「起きてたのか」

「うん」

先生がいい子いい子ってあたまを撫でてくれるから、気持ちよくて目をつぶる。
最後にちゅっとキスすると、先生は離れた。

「晩メシにしような」

「うん」