「今日は体育祭日和だな。
じゃあ、注意事項から」

私の心とは裏腹に、窓の外には青空が広がってる。
先生が云う通り、体育祭日和だ。

そもそも体育祭、今回の騒動で中止になるところだった。
でも、生徒にはほとんど関係ないことだしと、生徒会の強い働きがあって開催になったようだ。

「じゃあ、怪我をしないように頑張ってくれ。
……宮野」

ホームルームが終わり、先生が外に出るように目で云うから、続いて教室から出る。

「その、……悪かったな。
やっぱりまだ、あの」

「先生が悪いんじゃないので」

曖昧に笑って返すと、先生が泣きそうになった。

今日、ひさしぶりに登校したのは、体育祭だから来やすいんじゃないかって先生が誘ってくれたから。

でも、やっぱり教室は居心地が悪い。