「……おはよう」

挨拶したとたんに、教室中の視線が集まる。
でも、次の瞬間にはひそひそ話に変わってた。

……やっぱり休めばよかった。

そう思いつつ席に着く。

「萌花、その、……大丈夫?」

話しかけてきた葵ちゃんがぎこちなく笑う。

……だよね。
どうしていいのかわかんないよね。

 キーンコーン……。

「ホームルーム始めるぞー」

「じゃ、じゃあ、またあとで」

「……うん」

杉本先生が教室にやってきて、葵ちゃんは小さくため息をつくと席に戻っていった。
私もほっとため息。